シルバー
事業主体:本田技研工業株式会社
エントリー会社:株式会社博報堂
応募カテゴリー:ソーシャルグッド
「魔の7歳」という事実に着目。まもってトートをきっかけに、家庭での交通安全教育や、ドライバーの安全運転意識を啓発した。
子どもが巻き込まれる事故を減らすためのアイデア
不幸な事故が続き、子どもの交通事故が社会問題として表面化していた時期であったため「子どもが巻き込まれる事故を減らすためのアイデア」が求められていた。我々は「魔の7歳」と呼ばれる、“ 新小学1年生(7歳)の交通事故件数が一番多い”という事実に着目。Honda が長年、子どもの交通安全に取り組んできたことを背景として、このファクトに基づいたシナリオを策定した。日没が早まり、事故が増加する時期である秋の交通安全週間に合わせて「魔の7歳」問題を広く知らしめ、家庭での交通安全教育のきっかけづくりや、ドライバーの安全運転意識を高める戦略を取った。
暗闇で警官に擬態するトートバッグ
PRコンテンツとして、“暗闇で光る警官の制服を見ると、ドライバーはハッとしてブレーキを踏む”という心理から着想を得て、暗闇で警官に擬態するトートバッグを発案。煌々と光るリフレクターが、ドライバーへの強烈な注意喚起になり、夕暮れ時に横断歩道を渡る子どもたちを守る仕掛けだ。
「魔の7歳」をきっかけにした啓発活動
このバッグをきっかけとしたメディア報道で、「魔の7歳」を広く啓発。家庭で交通安全について話すきっかけや、ドライバーの安全意識を高めるきっかけをつくった。SNS からは、トートバッグの販売を望む声も多く届いた。全国の行政や警察からの問い合わせが相次いだことを受け、商品化することを決定。使いやすくデザインされたバッグは流通からの評価も高く、2020 年9月より全国の百貨店やセレクトショップでの販売を始めている。
また、「自治体公式バッグ」としての採用も決まっている。2021 年春には、ある自治体の全ての新小学1年生へ配布予定。こうしたモデル地域を足がかりに、全国へ導入を広げている。企業からの問い合わせも多く、学研「のりものキッズ!」の特別付録として全国の書店に並んだほか、とある人気トートバッグブランドからも別注モデルの発売が決定した。
Voice from STAFF
株式会社博報堂 小西洋平
たくさんのステークホルダーの方々にご協力いただいたことで、少しずつ活動が広がっています。今後もこのバッグを広めていくことで「魔の7歳」という事実を知ってもらい、事故のない社会づくりに貢献していきます。