パーソン・オブ・ザ・イヤー

このたびは「2022年度 日本PR大賞 パーソン・オブ・ザ・イヤー」に選出いただき、ありがとうございました。
今回の受賞であらためてPRの意味を知りました。PRとは、パブリックリレーションズの略語で、その意味は、自分のことを一方的にアピールするのではなく、周りの声や意見をきちんと聞いたうえで、自分の考えを説明し、話し合ったことをしっかりと行動で示すことだと。
そして、それを続けることで、自分と周囲の人々、その先の社会や世界と理解しあい、良い関係を築くことだということが分かりました。

これまでの自分を振り返ってみると、競技会やショーなどで、自分の思いを表現してきましたが、いつも、コーチ、そして、応援していただいた方々とコミュニケーションを取りながら、毎回、より高みを目指して表現してきたと思います。今回、表彰していただき、これまでの自分の行ってきたことも、PRの活動の一つではないかと実感することができました。
これからはプロスケート選手として活動、表現をしていきたいと考えています。今まで以上に、自分を支えていただく方々とコミュニケーション等をしっかりとり、お互いを理解し、それぞれの思いや考えを取り入れ、一つのものを作り上げていきたいと思います。これからも応援、よろしくお願いします。

シチズン・オブ・ザ・イヤー

NPO法人全国てらこやネットワーク」理事長を務めております上江洲愼と申します。

このような栄誉ある賞をいただきまして、心より御礼申し上げます。

地域総がかりの教育運動「てらこや」は、2003年に鎌倉から始まり、北海道から沖縄まで全国45箇所に活動の輪を広げてまいりました。地域にはその土地に固有の自然文化歴史が存在します。そんな「地域の財産」に子どもたちが身を浸し、五感をフル活用した活動を行うことによって、一生の思い出に残る感動体験を全国で巻き起こしてきました。

子どもたちと一緒に感動体験を作り出すキーパーソンとして、大学生のお兄さんお姉さんが主体的に活躍していることも、私たち「てらこや」の大きな特徴です。大学生の強みは、何時間でも子どもと一緒に鬼ごっこをして楽しめるバイタリティ、そして大人のエゴで子どもたちを頭ごなしに否定せず、ありのままに受け止める共感力、受容力の高さです。そんな大学生たちとの交流を通して、子どもたちは「自分らしさ」を大切にしながら「あんな人になりたい」というロールモデルと出会うことが出来ます。

不登校、いじめ、発達課題等、様々な教育問題が存在する昨今、学校でも家庭でもない第三の居場所を求めている子どもたちが沢山います。私たちは、地域社会全体が子どもたちの居場所になれるように、世代や立場を超えた多様な人たちの力を集め、子どもたちに届けてきました。これは同時に、若者や大人の居場所づくりでもあります。「子どもたちの未来を育むこと」に貢献できることは、大人たちの生きがいだと実感しているからです。

私たちは地域総がかりの教育運動「てらこや」が日本全国どこでも展開できる仕組みを構築しました。子どもたちに安らぎ、和み、学びを提供する「お寺・神社・教会・自然」という〈場の力〉、子どもたちがありのままを受容し、力付ける〈若者の力〉、そしてこの活動を持続可能にする青年経済人の〈経営力〉の連携モデルです。

率直に申し上げますと、これまで愚直に「てらこや運動」を展開して参りましたが、私たちにはPR力が欠けていると考えておりました。もしかすると、無意識のうちに、PRとは「認知力を高めるための専門的な知識や技術」と狭義に解釈してしまっていたのかも知れません。

今回、このような貴重な賞を賜り、今一度わたしたちの社会的な価値や意義について見つめ直すことができました。

本質的な価値や存在理由を捉え直した上で、更なる展開を図るべく、新規プロジェクトとして「子ども世界遺産キャンプ」を立ち上げることになりました。日本が世界に誇る世界遺産に、全国から子どもと若者を集め、一生の思い出に残る感動体験を創出します。この感動体験を原点に、子どもたちが日本の宝を守り発展させていく存在へと成長すること、そして地域の中に現存する宝(場の力、人の力)によって、子どもたちが地域の日本の世界の宝として育まれる活動に繋げていきます。

今回の受賞があらたな未来づくりの原点となりましたことに心より御礼を申し上げ、またさらなる飛躍をお誓いして受賞コメントに代えさせていただきたいと思います。本当にありがとうございました。