シルバー
事業主体:株式会社フレーベル館
エントリー会社:株式会社電通
応募部門:コーポレート・コミュニケーション部門
絵本や児童書を通じて子どもの創造性を育んできたフレーベル館が、既存の教育では評価されない「間違いだけど創造的な解答」に焦点を当て、早期教育が激化する日本の教育に「創造力」という新しい尺度を持ち込んだ。
加速する受験の過熱・早期化「正解」に追い詰められる子ども達を救え!
昨今の日本において、受験塾の門を叩く人の数は年々増え続け、少子化にもかかわらず5歳児以下で塾に通う子どもの数は、この20年で1.2倍に急増。幼い子どもたちはテストの点数や学校の合否の枠組みの中で勉強漬けにされている。創業100年を超え、児童書や書籍を通じて子ども達の成長を育んできたフレーベル館は、日本の教育のあり方を危惧した。今の教 育に対して一石を投じ、「書籍」という形態ではない新しいチャレンジングな取り組みに着手。
教育に「創造性」という新しい尺度を提示するプロジェクトを開始
点数主義で評価される力とは対極にある「0点回答(間違い)」に着目。「間違いの中にこそ、創造力がある」をコンセプトに、創造性のある間違いを堂々と褒めるプロジェクトを開始した。
「間違いだけど創造的な解答」を展示した『0点ミュージアム』の開催
フレーベル館の古くからの付き合いのある学校や塾、さらにはWebなどを通じて全国から
「間違いだけど創造的な答え」を募集。その中から子どもの自由な発想に気づかされる“間違い”を展示するイベントを開催。間違いの1つ1つは金の額縁で讃えられるように展示されることで、隠された創造性のすごさを発見しやすくなり、SNSでの多くのシェアにつながった。
学校や教育機関、社会全体で真の“教育”について考える契機が実現
新聞やTVなどを中心に、「これからの社会において必要な能力」という論調で、このイベントが多数報じられる。
「AI時代を迎え撃つヒントは、たくさんのバツの中にある」(新潟日報)
「日本は、もっと間違いを楽しめる国になればいい」(NHK)
社外からの反響を受け、テストの出版化やイベント巡回が決定し、継続的に行われていく取り組みとなった。
文・(株)電通 荒木雅
Voice from STAFF
(株)電通コミュニケーションプランナー 加藤倫子
もしかするとこの“創造力溢れる答え”を書いたお子さんが、 世界のヒーローになる時代が訪れるかもしれません。子どもたちの自由な発想を、これからもいろんな形で応援していきたいと思っています。