経済活動、文化・スポーツ、社会、教育などの分野でパブリックインタレスト(公益)に貢献し、かつ話題性、発信力の高さや共感の醸成など、パブリックリレーションズの視点から、この年に最もPRパーソンとして活躍した人を表彰するもの
令和5年度(2023年度)
「日本PR大賞 パーソン・オブ・ザ・イヤー」
受賞者 YOASOBI氏(音楽ユニット)
受賞理由
YouTube の世界楽曲チャートで1 位を獲得するなど、国を越えて老若男女にファンを増やしている。楽曲には原作となる小説があり、物語の世界観を拡げながら共感を得ていくコミュニケーションは、パブリックリレーションズに通じるものがある。また、出版事業の課題からスタートし、内外のステークホルダーを巻き込みながらプロジェクトとして大きな成果を上げていることや、メディアにおいても自らの考えを発信し、TikTok ライブなど様々な手法を活用して双方向に関係を構築していることなど、パブリックリレーションズの基本を体現している点が高く評価された。
令和4年度(2022年度)
「日本PR大賞 パーソン・オブ・ザ・イヤー」
受賞者 羽生結弦氏(プロスケーター)
受賞理由
2022年7月に競技を引退しプロ転向を表明。それまでにオリンピックの連覇など、世界の競技大会で偉業を達成し、日本や世界の人々を魅了してきた。怪我との闘いを乗り越えながらジャンプに打ち込む姿が多くの人々に感動と勇気をもたらすとともに、競技に対する自らの取り組みについて丁寧かつ真摯に語る姿勢は、アスリートのコミュニケーションのお手本となるものである。現在は、アイスショーのプロデュース、出演をしながらSNSなど様々なメディアも活用して表現者として積極的に活動している。
令和3年度(2021年度)
「日本PR大賞 パーソン・オブ・ザ・イヤー」
受賞者 根本かおる氏(国連広報センター所長)
受賞理由
国連広報センターは、2015年の国連サミットで採択されて以来、持続可能な開発目標(SDGs)の日本における普及広報活動をさまざまなステークホルダーやオピニオンリーダーを巻き込んで展開し、SDGsの重要性についての認識を高めている。根本氏は同センターの所長として広報活動全般のディレクションを行うとともに、自らメディアや講演会などに登場してダイレクトにSDGsの重要性を訴求している。目標年となる2030年までの「行動の10年」という新たなフェーズに入り、社会の仕組みレベルの変革が急がれる中、根本氏が率いる国連広報センターがSDGsの達成に向けての大きなムーブメントをつくることの期待を込めて、根本氏を2021年度のPRパーソン・オブ・ザ・イヤーとして選定する。
令和2年度(2020年度)
「日本PR大賞 パーソン・オブ・ザ・イヤー」
受賞者 池江璃花子氏(競泳選手)
受賞理由
池江選手は、日本競泳界の第一人者として期待される中で白血病と診断された。治療後も厳しい闘病生活を経て本年、見事に競技に復活。闘病生活中にも度々発信されたメッセージを通じて、病気を克服し競泳競技に復活することへの強い意志を表現された姿勢に、多くの国民からの支持と共感を獲得された。メッセージを発信することでコミュニケーションの大切さを強く印象付けられ、パブリックリレーションズの観点から多大な功績が認められた。
平成31年・令和元年度(2019年度)
「日本PR大賞 パーソン・オブ・ザ・イヤー」
受賞者 ジェイミー・ジョセフ氏(ラグビー日本代表ヘッドコーチ)
受賞理由
ジェイミー・ジョセフ氏は、ラグビー日本代表ヘッドコーチとして、ラグビーワールドカップ2019日本大会において日本代表を初のベスト8に導くなど、指導者として見事な手腕を発揮した。また“ONE TEAM”のスローガンの下、多様性を重んじるラグビー精神を多くの日本人に理解させ、新しいラグビーファンの獲得とラグビーブーム復活に大きく貢献。ヘッドコーチとしての一連の活動は、広報・PRの観点からも多大な功績が認められ、日本PR大賞「パーソン・オブ・ザ・イヤー」に選出された。
平成30年度(2018年度)「日本PR大賞 パーソン・オブ・ザ・イヤー」
受賞者 渡辺直美氏(お笑い芸人)
受賞理由
本年6月、米誌『TIME』が実施した「ネット上で最も影響力のある25人」に選出され、日本人女性の固定観念を打ち破ろうとしている姿勢が高く評価された。また芸人やデザイナーなどの多彩な顔をうまく使いながら、一貫して「ありのままの自分を前向きに捉える」ことの大切さを国内外に広く発信し、「インスタグラム」で800万人を超えるフォロワーを持つなど、幅広い支持と共感を得ている。これらの姿勢が、まさにPRパーソンのお手本といえる点が高く評価された。
平成29年度(2017年度)「日本PR大賞 パーソン・オブ・ザ・イヤー」
受賞者 加藤一二三氏(棋士)
受賞理由
1954年に当時の最年少・史上初の中学生プロ棋士となって「神武以来の天才」と称されて以来63年間、第一線で戦い続け、2017年に惜しまれつつ引退。
引退後は「ひふみん」の愛称で、さまざまなメディアにおいて将棋への情熱を独特の語り口で訴える姿は、将棋を知らない人たちに対しても広く関心を喚起し、平成における将棋ブームを牽引する原動力となった。
平成28年度(2016年度)「日本PR大賞 パーソン・オブ・ザ・イヤー」
受賞者 小池百合子氏(東京都知事)
受賞理由
2016年7月31日、東京都知事選挙で見事に当選を果たした小池百合子氏。
知事就任後も過去のしがらみを断ち、都民目線に立った一連の改革姿勢が広く都民の支持を獲得している。
透明性の高い、開かれた都政の実現に向けて、都政の『見える化』に向けて積極的な情報開示に取り組んでおり、とりわけ都民との対話を重視した双方向のコミュニケーションを目指す姿勢は、まさにPR(パブリックリレーションズ)の原点であり、PRの潜在力を社会に示した功績は大きい。
平成27年度(2015年度)「日本PR大賞 パーソン・オブ・ザ・イヤー」
受賞者 リーチ・マイケル氏
受賞理由
2015年ラグビーワールドカップの4戦3勝という戦績は、まさに歴史的成果であり、世界を驚かせ、多くの日本人に努力と献身と連帯心の大事さを思い出させてくれた。主将としてリーダーシップを発揮し、エディー・ジョーンズヘッドコーチの4年に亘る猛練習に耐え『ジャパン・ウェイ』を体現した最大の功労者。
2019年に日本で開催されるワールドカップ大会に向けて、課題だったラグビーブームの再燃に、多大な貢献を果たした。
平成26年度(2014年度)「日本PR大賞 パーソン・オブ・ザ・イヤー」
受賞者 唐池恒二氏(九州旅客鉄道株式会社(JR九州) 代表取締役会長)
受賞理由
思い切った経営戦略を元に事業再編を進め、JR九州の収益を改善。和を感じさせる内装の九州新幹線や九州内を走る特徴ある観光列車、さらには豪華寝台列車「ななつ星in九州」の運行など、鉄道の旅の新しい魅力を創造するなど鉄道を活かしつつ地域とも密接に連携を深め、九州の魅力を積極的に発信している。さらに東アジアに近い九州の地理的条件を活かし海外からの観光客誘致にも取り組み、九州全体の活性化に大きく貢献した。
平成25年度(2013年度)「日本PR大賞 パーソン・オブ・ザ・イヤー」
受賞者 佐藤真海 氏(サントリーホールディングス株式会社 CSR推進部・パラリンピアン)
受賞理由
3大会連続パラリンピック出場を果たした義足のロングジャンパー。大学在学中、骨肉腫を発症し右足膝下を切断。現在サントリーホールディングス CSR推進部員として次世代支援として全国の学校・施設で自身の体験伝え、一緒に体を動かすことでスポーツの楽しさ、夢を持つことの大切さを伝えている。また彼女のこれまでの生き方や活動は中学校国語教科書にも掲載されている。2020 東京オリンピック・パラリンピック招致委員会プレゼンターとして2013年9月IOC総会でスポーツによって苦しみを克服してきたこと、被災地出身者として国内外のスポーツ選手による被災地での子供達を勇気付ける支援活動を紹介するなど、復興への思いを込めた最終プレゼンテーションは日本のみならず全世界を大きな感動に包んだ。
平成24年度(2012年度)「日本PR大賞 パーソン・オブ・ザ・イヤー」
受賞者 ドナルド・キーン氏(コロンビア大学 名誉教授)
受賞理由
昨年の東日本大震災を契機に、多くの外国人が日本を離れる中、日本永住を決意し、「私は『日本』という女性と結婚する」として2012年3月8日、日本国籍を取得された。90歳でのその行動と存在は、震災で傷ついた多くの日本人に感銘を与えた。また、取材や講演を通じて新たな祖国日本にエールを送り続けている。多くの人々の共感を呼び、日本社会を勇気づけた行為は、パブリックインタレストに大きく貢献したと評価される。
平成23年度(2011年度)「日本PR大賞 パーソン・オブ・ザ・イヤー」
受賞者 佐々木則夫氏(サッカー日本女子代表(なでしこジャパン)監督)
受賞理由
FIFA女子ワールドカップ2011決勝。息詰まるPK戦を控えても、日本女子代表「なでしこ」の選手たちに笑みを振りまいていた佐々木則夫監督は、女子スポーツにおける新しいタイプの指導者といえる。同監督は選手の個性と自主性を尊重し、「楽しむ」ことを基本に指導、メディアにも自然体で対応するなど、コミュニケーターとしての新しい姿を見出すことができる。
平成22年度(2010年度)「日本PR大賞 パーソン・オブ・ザ・イヤー」
受賞者 池上 彰氏(ジャーナリスト)
受賞理由
わかりやすい、かみくだいたニュース解説と丁寧な語り口が幅広い世代に人気を集め、ニュースへの一般の関心を高めた功績は大きく、社会全般の広報PRマンと言っても過言ではない。
平成21年度(2009年度)第12回 日本PR大賞
受賞者 辻井 いつ子氏(ピアニスト 辻井 伸行氏の母親)
受賞理由
2009年6月、アメリカ・テキサスで行われた第13回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールにおいて、初めて日本人として優勝した盲目のピアニスト辻井伸行氏を育て上げた。1988年に生まれた長男伸行氏が生後まもなく全盲とわかり、絶望と不安のなか、手探りで子育てをスタート。持ち前の積極性と行動力で伸行氏の可能性を開花させた。サイト開設や著書を発表すると同時に、『辻井流子育て術』を無料でメール配信することで、子育てに悩む親たちを大いに力付けている。
平成20年度(2008年度)第11回 日本PR大賞
該当者なし
平成19年度(2007年度)第10回 日本PR大賞
受賞者 東国原 英夫氏(ひがしこくばる ひでお/宮崎県知事)
受賞理由
知事就任後、「宮崎をどけんきゃせないけん」というフレーズで、腐敗した県政にメスを入れ、自らも報酬を減額するなどして赤字財政の建て直しを図る一方、鳥インフルエンザの風評被害対策や県内特産品のPRに奔走、宮崎県のみならず、疲弊している地方自治に国民の関心を向けさせた功績は多大。
平成18年度(2006年度)第9回 日本PR大賞
受賞者 川島 隆太氏(東北大学 加齢医学研究所 教授)
受賞理由
今年前半のヒット商品番付で横綱に輝いた「脳を鍛えるゲーム」。川島教授はその仕掛け人で、脳機能の改善・回復を可能とする「学習療法」の第一人者。これを一般にアレンジし、書籍や知育玩具に応用。任天堂の「DSトレーニング」シリーズは累計600万本を突破する爆発的なヒットとなった。
平成17年度(2005年度)第8回 日本PR大賞
受賞者 野口 聡一氏(宇宙航空研究開発機構 宇宙基幹システム本部 有人宇宙技術部 宇宙飛行士)
受賞理由
スペースシャトル・ディスカバリー号に搭乗し、スペースシャトル飛行再開のための新技術の確認、国際宇宙ステーション(ISS)機器の交換・取り付けや、食料・消耗品などの物資補給を実施。近い将来の宇宙ステーションでの生活実現のために重要なミッションを成功させた。また、宇宙から日本の文化や伝統をPRした。その親しみやすいキャラクターとスペースシャトルでの冷静沈着な活動が、全世界の人々に感動を残し、多くの子どもたちに夢と希望を与えてくれた。
平成16年度(2004年度)第7回 日本PR大賞
受賞者 古田 敦也氏(日本プロ野球選手会 会長・ヤクルトスワローズ 選手)
受賞理由
プロ野球チーム合併・再編問題を契機として経営者側と交渉に臨み、テレビ・新聞など多くのメディアを通じて、プロ野球選手会会長&スポークスマンとして、球界の体質改善・構造改革・12チーム制存続を積極的に呼びかけ、その言動がファンのみならず、多くの人の圧倒的な支持を得た。個人成績においても打撃10傑に入る活躍を見せた。
特別賞
故伴 信雄氏(元 日本パブリックリレーションズ協会 初代理事長)
受賞理由
当協会の初代理事長であった、故 伴 信雄氏は昭和55年、それまであったPR業の団体“日本PR業協会”と個人のPRパーソンの集まりである“日本PR協会”を一本化し、新たに日本パブリックリレーションズ協会を創設し、初代理事長として活躍された。また、今も協会の顔となっている“PR手帳”の発行、“協会報”・“PRSJニュース”の発刊、“倫理綱領”の作成など協会の基礎を作られた。昭和61年には、国際シンポジウムの日本開催、に尽くされ、3期7年理事長を務められた。
平成15年度(2003年度) 第6回 日本PR大賞
受賞者 北川 正恭氏(早稲田大学大学院教授・21世紀臨調代表・元三重県知事)
受賞理由
衆議院議員から三重県知事となり、情報開示と県民との対話を基本とした、開かれた県政を実現。地方から日本の政治のあり方を変えるために「マニュフェスト」を提唱、今回のマニュフェスト選挙の実現に多大な影響を及ぼした。
平成14年度(2002年度) 第5回 日本PR大賞
受賞者 川淵 三郎氏(前日本プロサッカーリーグ チェアマン)
受賞理由
日韓合同ワールドカップを成功に導くとともに、その後のJリーグを国民的人気スポーツへと育成した。そしてサッカーの普及を通じて日本国民に夢と希望と国際交流の素晴らしさを与えた。
特別賞
茂木 友三郎氏(日本醤油協会 会長、醤油PR協議会 会長)
受賞理由
「世界に誇る醤油の価値を認識してもらおう」と、昨年10月に「醤油PR協議会」を発足。醤油を通じて、日本食の素晴らしさや健康的効用をテーマにしたPR活動を積極的に展開している。さらに今年、10月1日を「醤油の日」に制定し、川口外相を醤油文化賞に選出すると同時に、醤油名匠顕彰制度をスタートさせる等本格的な需要開発を目指し、リーダー的役割を担っている。
平成13年度(2001年度) 第4回 日本PR大賞
受賞者 野口 健氏(登山家)
受賞理由
世界的登山家であり、“清掃登山”の生みの親。エベレスト登頂時に目にした大量のゴミにより清掃登山を決意。2000年度には1.5トンものゴミを回収。21世紀のPRのテーマである「環境問題」に熱心に取り組んでおり、その行動と意義を広く世界にアピールし続けている。
平成12年度(2000年度) 第3回 日本PR大賞
日本PR大賞受賞者 柳井 正氏(株式会社ファーストリテイリング 代表取締役社長)
受賞理由
消費不況の中にあって、パブリックの変化するニーズに対して徹底的にマッチした商品開発を行い、人種、国籍、年齢、性別を超えて、新しいカジュアル生活文化を創造した。また、「ユニクロ」をパブリックとの対話できるブランドとして短期間に新党させた卓越したブランド戦略が高く評価された。
企業部門賞受賞者
柳井 正氏(株式会社ファーストリテイリング 代表取締役社長)
文化・スポーツ部門賞
小出 義雄氏(積水化学工業株式会社 女子陸上部監督)
高橋 尚子(第27回シドニーオリンピック競技会女子マラソン金メダリスト・積水化学工業株式会社)
社会部門賞受賞者
日野原 重明氏(聖路加国際病院 理事長・名誉院長)
平成11年度(1999年度) 第2回 日本PR大賞
日本PR大賞受賞者 乙竹 洋匡氏(『五体不満足』の著者)
受賞理由
福祉・介護に対する社会の関心が高まるなか、その行動の明るさ、ひたむきさを通じて、身体的なハンディを持った人たちに限らず、社会全体に対しても、感動・勇気それに将来への希望を与えた功績は非常に高いものがあると評価された。
企業部門賞受賞者
カルロス・ゴーン氏(日産自動車株式会社 COO)
文化・スポーツ部門賞
松坂 大輔氏(プロ野球選手(西武ライオンズ))
社会部門賞受賞者
乙竹 洋匡氏(『五体不満足』の著者)
特別賞
福川 伸次氏(電通総研所長)
平成10年度(1998年度) 第1回 日本PR大賞
日本PR大賞受賞者 中坊 公平氏(弁護士・株式会社住宅金融債権管理機構 代表取締役社長)
受賞理由
旧住専の不良債権処理問題などを通じて発揮された「公正無私」な行動と発言は、“信念不在”といわれる現代における「あるべき経営観」を示すものであり、これからの企業の透明性や情報公開へ向けて、大きな示唆を与えるものとして評価される。その揺ぎ無い信念は、これまで弁護士として活躍し、特に消費者問題に深い関心を持ち続けたことがベースとなっている。消費者の立場からの経営や行政についての発言は、常に強い説得力をもって迫ってくる。極めて暗い経済環境の中で、不良債権処理に前向きに取り組み、将来への希望を与えたPR貢献度は評価の対象となる。
企業部門賞受賞者
沢田 秀雄氏(株式会社エイチ・アイ・エス 代表取締役社長社長・スカイマークエアラインズ株式会社 会長)
文化・スポーツ部門賞
KONISHIKI(元大関小錦・タレント)
社会部門賞受賞者
向井 千秋氏(女性宇宙飛行士・医師)
特別賞
猪狩 誠也氏(東京経済大学 教授)