YKK株式会社 経営企画室 PRアドバイザー フィロソフィーアカデミー 事務局長 井深 緑 氏

「広報・PRパーソンに求められることは何ですか」
広報・PR業務に20年ほど携わってきたこともあり、時折お尋ねいただきます。この問いに対して、「人々の心に想いを馳せること」とお伝えしてまいりました。
ここでいう人々とは、お客様、記者の方、地域社会の皆様、そして、社員の皆さんなど、さまざまなステークホルダーの方々です。その方々の心に想いを馳せ、それぞれの想いや立場に心を寄せながら、広報・PR活動を行うことが大切だと考え、長年、取り組んでまいりました。近年は、地球環境もまた重要なステークホルダーの一つと言えるかもしれません。
例えば、企業で不祥事が発生した際の情報開示においては、取材を行う記者の方々はもちろんのこと、その先の社会の方々が何を知りたいのか、何を求めているのかを見極めることがとても重要です。また、社内報の制作においても、常に社員の心に寄り添う姿勢が欠かせません。
このように考えると、広報・PRパーソンに求められるのは、人々の心に想いを馳せる姿勢ではないでしょうか。そして、その姿勢が人と人との心のつながりを生み出していくのだと思います。
また、「人の心のつながり」という視点では、企業の枠を越えた広報・PR担当者同士のつながりも、大切な財産です。私はこれまで、広報やPR活動で新しい取り組みに挑戦する時や悩みに直面した時に、多くの他社の広報・PRの方々に支えていただきました。同じ志をもつ仲間として、いつも温かく、親身になって助言をしてくださいました。今の自分があるのは、そのような方々のおかげであり、多くのことをお教えくださり、育てていただいたことに心から感謝しています。
広報・PRパーソンは、会社の垣根を越えて学び合い、互いに高め合っていくことが大切だと考えています。そのようなつながりが、日本の広報・PR業界のさらなる発展とプレゼンス向上にもつながると信じております。
どのような時代の変化の中にあっても、人と人との心のつながりの大切さは変わることはありません。これからも、人々の心に想いを馳せ、さまざまな方々とのつながりを大切にしながら、広報・PR活動に取り組んでまいりたいと思います。
このたび、「第15回通常総会」にて、日本パブリックリレーションズ協会理事ならびに資格委員会委員長を拝命いたしました。身の引き締まる思いとともに、その責任の重さを感じております。
微力ではございますが、協会の発展と広報・PR業界のさらなる価値向上に尽力してまいります。
皆様のお力添えを賜りますよう、心よりお願い申し上げます。