株式会社サニーサイドアップ
取締役
松本 理永 氏

と、この仕事に携わるようになって40年以上、常に思ってきた気がします。AI技術の目覚ましい発展により、コミュニケーションを取り巻く環境が大きく変わった今も、まさにそう感じています。
より多くの「人」と「場」に会うために出向き、街をぶらついてまだはっきりとは形になっていない「空気の変化」を感じて未来を想像する。
例えばAIが、人にとって信頼に足るメディアでありKOLであり友人であるなら、そのAIにどう認識して正しく伝えてもらうのかを考えてアプローチしていく。
これは我々PRパーソンが常に実践してきたことにほかなりません。
PRという仕事は、社会の一員である「人」の心を動かして意識・行動を変え、世の中をよりよい方向に進めていく仕事です。そしてそのための最も効果的な方法は、常に時代とともに変化してきたのです。
私はこの度、三期の理事任期を終え、5月をもって退任いたしますが、この6年の在任中にも、PRの地位向上を実感させる出来事が相次ぎました。2023年にはクリエイティブの権威ある賞として知られる「ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS」に、これまで独立した部門ではなかったPRが独自の部門として新設され、私自身もその審査員を務めさせていただきました。PRがまさに「創造性を伴うもの」として評価される場所が広がる瞬間に立ち会えたことは、かけがえない経験のひとつです。また、2024年、日本マーケティング協会が34年ぶりに改訂した「マーケティングの定義」と当協会の「パブリックリレーションズの定義」を見ても、立脚点は異なりながら目指す方向が同じであることもより鮮明になりました。PRはいまや経営にも必須の考え方として広く認識されるようになっています。
そのような中にあって在任中に特に力を入れてきたのは、「パブリックリレーションズ」という概念そのものの認知拡大と、PRプロフェッショナルという職業の社会的価値向上、そして若い世代がこの仕事に誇りとやりがいを感じられる環境づくりでした。自分自身の力では道半ばながら、協会の各所で志を同じくする皆様の熱い想いと行動力に触れ、勇気をいただく毎日でした。
退任後も一会員として、またPRプロフェッショナルの一人として、
「今こそ、PRの時代!」と精進してまいりますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。
6年間、本当にありがとうございました。