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事業主体:ユニ・チャーム株式会社
エントリー会社:株式会社博報堂
応募カテゴリー:コーポレート・コミュニケーション


日本には、生理用品を買う際に紙袋に隠す慣習がある。この何気ない行為が、社会全体に生理をタブーなものとして植え付けていないか? #NoBagForMeは、まず紙袋を断るという選択肢を持つことから、生理に対する意識変革に挑戦するプロジェクトだ。

自分に合った生理用品を選べるように

ユニ・チャームの生理用品ブランド「ソフィ」は、“ 自分に合った生理用品を使うことで、生理期間はより快適に自分らしく過ごせる” という考えのもと、国内最多の商品ラインナップを誇る。だが、日本は生理用品に対する関心が薄く、ナプキンに次ぐ選択肢であるタンポンの使用率も約3割に留まる。ソフィは、生理用品への無関心は「生理がある本人の無関心」ではなく「社会全体の生理への無理解・無関心」が課題と捉えた。

生理が当たり前のものとされる社会を目指す

そこでソフィは生理の当事者もその周囲の人も生理について正しく理解し、適切にコミュニケーションできる環境を作り出すことを目標に「#NoBagForMe」プロジェクトを発足。初年度は生理=タブーという社会風土を打破することを課題とし、生理の話題を発信することに対する心理的ハードルを下げることに注力した。同じ志を持つインフルエンサーをプロジェクトメンバーとして起用し、共同で生理用品のパッケージデザインやイベントなどを制作・実施。自分ごととして発信してもらう共同発信の関係性を構築し、フォロワーコミュニティを中心に生理に関する会話を促進することに努めた。「生理」を含むSNS上の会話量は前年比2倍となり、地上波報道番組から新聞、女性誌まで多数のメディアが本プロジェクトをはじめ「生理」を大々的に扱うに至った。
2年目の2020年は生理に関する基礎知識の提供を通じて正しい理解を促し、当事者とその周囲の人の会話を促進することで生理のポジティブな対話と変化を生むことに注力した。“月経関連症状による経済的損失額が年間約6828億円”という、生理に関して明確な課題を抱える企業をターゲットに、生理の基礎知識が学べる研修プログラムを開発。実施企業の休暇制度の見直しなどにもつながった。


Voice from STAFF

株式会社博報堂 PR局 肥塚縫伊子

「#NoBagForMe」プロジェクトは、まだ道半ばです。さまざまなインフルエンサー、専門家、企業、NPOのみなさまと力を合わせながら、これからも生理について気がねなく語れる社会を目指してまいります。