事業主体:株式会社エデンレッドジャパン
エントリー会社:株式会社エデンレッドジャパン/KMCgroup株式会社
物価高を背景に「物価上昇を上回る賃上げ」が社会から求められる中、中小企業・大企業との賃上げ格差が社会課題となっていた。そこで、食事補助サービスを展開するエデンレッドジャパンは、企業規模を問わず少額でトライしやすい福利厚生を活用した賃上げを「第3の賃上げ」として定義。「第3の賃上げアクション」を立ち上げ、社会に浸透させた。

広がる賃上げ格差、賃上げがあっても改善しない生活実感
インフレ基調が常態化するなか、物価高を上回る賃上げが社会全体の目標となり、官民を挙げた取り組みが増えているが、賃上げ可能な大企業と賃上げ余地が限られる中小企業との間で賃上げ格差が広がってきている。また賃上げをしても税金により額面通りの金額を受け取れるわけではない。現役世代の税負担の重さに対しても目を向けるべきだという認識も広がってきていた。そこでエデンレッドジャパンは、より実効性ある生活支援として福利厚生を活用した賃上げを「第3の賃上げ」として提唱。「第3の○○」はキャッチーで気になるワードになりやすいが、昇給形態として定期昇給、ベースアップという2つの形があることに着目し、そこに続く「第3の賃上げ」と定義づけた。
業界横断の社会的アクション「第3の賃上げアクション」へ拡張
春闘の時期に合わせ、この分かりやすいネーミングで「第3の賃上げ」の価値を訴求するとともに、複数の福利厚生サービス提供企業とアライアンスを組み、「#第3の賃上げアクション」を2024年2月より発足。当初より、1社単独の取り組みに留まらず、業界の垣根を超えた社会的なムーブメントを目指して協業を模索。その結果、多くの福利厚生企業や導入企業の賛同を得ることができ、最終的には160社以上が参画する大規模なプロジェクトへと発展した。
「第3の賃上げ」が社会的ソリューションに
2025年は「中小企業にこそ福利厚生による賃上げを」をスローガンとし、中小企業に向けたコミュニケーションを強化。賃上げが首都圏よりも厳しいとされる名古屋、大阪といった、ローカルエリアでの発表会や地域キャンペーンも実施。多数のメディア露出を獲得しただけでなく、「第3の賃上げ」というキーワードが他企業、団体の販促物、セミナー等でも使用されるようになるなど、社会に広く浸透した。
「第3の賃上げ」のひとつである「食事補助制度」改正に発展
さらに、この民間から湧き上がった「第3の賃上げ」の機運は、ついに政界へも波及。
プロジェクト発足後、物価高騰に苦しむ現役世代への直接的な支援として、公的制度の見直しに向けた国会議員や関係省庁との意見交換が活発化。「第3の賃上げ」のひとつである「食事補助制度」は、福利厚生を活用した実質的な手取り向上策として評価され、政策議論の火種となった。その結果、長年据え置かれていた「食事補助制度」の非課税枠拡大という歴史的な制度改正へと導く大きな原動力となった。
審査委員 評価ポイント
マスではスポットが当たりにくいBtoBサービスを「賃上げ」という社会文脈に乗せ、いま世の中で議論すべきアジェンダに昇華させた好例。「第3の○○」という耳馴染みのあるコピー開発もさることながら、各PRアクションのwhen/who/whereを戦略的に設定して社会からの注目・賛同を狙い通りに集めている実施展開も秀逸。
受賞者コメント
このたび、「第3の賃上げアクション」がPRアワード2025において受賞いたしましたことを、大変光栄に存じます。「第3の賃上げ」は、物価高等により従業員の実質的な手取りが伸びにくい環境下において、給与のみに依存せず、福利厚生によって生活を支える新たな選択肢です。人材確保やエンゲージメント向上といった企業課題に対し、持続可能なアプローチとして大きな可能性を有すると考えております。
今回の受賞を契機に、福利厚生が“賃上げ効果を生む”という視点が社会に共有され、本取り組みがより多くの企業へと広がることを願っております。
株式会社エデンレッドジャパン
マーケティング&コミュニケーション部 シニアマーケティングマネージャー
高木順子