朝日新聞大阪経済部長に聞いた「ソーシャルメディア時代の国際・経済報道」

関西委員会主催:2026年1月29日実施

2026年1月29日、グランフロント大阪・ナレッジサロンにて、「ソーシャルメディア時代の国際・経済報道」をテーマとした講演会を開催し、講師に、朝日新聞大阪経済部長の野島淳氏をお迎えしました。

冒頭、野島氏は、ソーシャルメディアが情報流通の主役となった現在、新聞をはじめとする「オールドメディア」が直面している課題について言及しました。ニュースを意識的に避ける「ニュース忌避」の広がりや、生成AIの急速な進歩により、新聞社のデジタルビジネスが伸び悩んでいる現状を紹介し、「いま新聞の存在意義が根本から問われている」と問題提起しました。

また、動画中心の情報摂取が進むなかで、「文字情報を読み解く力の低下が社会的な課題となりつつある」ことにも触れました。さらに、最近の読者は、事実を厳しく突きつける報道よりも、安心感や共感を得られる「心地よい記事」を求める傾向が強まっていると指摘し、報道の役割との間に生じる関係についても言及しました。

講演では、2019年から2023年までベルリン特派員として欧州を取材した経験を踏まえ、ウクライナ情勢をはじめとする国際報道の実際の現場について、リアリティがある具体的なエピソードが語られました。現地での取材活動や、SNS上に氾濫する情報や偽情報とどう向き合ってきたのかなど、記者としての判断や葛藤が率直に紹介され、参加者は熱心に耳を傾けていました。

文責・日本パブリックリレーションズ協会 須田基一