理事長 山口 恭正
(株式会社電通PRコンサルティング 代表取締役社長 執行役員)

新年明けましておめでとうございます。
会員、関係者の皆さまにおかれましては、健やかに新年をお迎えのことと心よりお慶び申し上げます。
昨年は、当協会が45周年の年でもありました。小さいかもしれないけれど、様々なコンテンツの改革に着手し、一歩ずつ前に進むことできたのではないかと思います。また、PR業界を取り巻く環境も大きく様変わりし、世の中は生成AIの活用が一般化し、同時に、著作権、肖像権など各種権利侵害等のリスクに注意する必要が出てきました。
昨年の年初に触れました通り、AIエージェントの活用事例も見受けられるようになりました。他方、AI活用の反動か、同時に、ヒトにしかできないことは何か、も併せて注目が集まっていきます。価値観の多様化、情報環境の変化により、企業・団体と社会とメディアの関係性は、これまで以上に「信頼」が基軸になりつつあるのは、その端緒かと思います。そうした環境で、PRは単なる情報発信ではなく、広聴も含めた社会との対話を通じて共感と理解を育み、持続可能な信頼関係を構築するための源泉であり、企業・団体にとっては、経営や事業活動の中核的な機能として、その重要性を一層高めています。
日本パブリックリレーションズ協会ではこれまで、PRの社会的価値の向上と人材育成、倫理の確立を柱に活動してまいりました。2026年においては、AIをはじめとしたデジタル技術、「答えを出すチカラ」を活用しながらも、人間の創造性、「問うチカラ」との最適な融合を図りながら、透明性と誠実さを備えたコミュニケーションの実践をより強く推進してまいります。特に、AI時代におけるPRの倫理と責任、そして社会課題の解決に寄与するPRのあり方について、業界としての指針づくりも進めていきたいと考えています。また、次世代を担う若手人材の育成や、異業種・国を越えた連携にも視野を拡張していきたいと考えます。PRの力で社会に前向きな変化をもたらすためには、皆様の多様な視点と協働が不可欠です。
少し先の話になりますが、4年後の協会50周年を目指し、さらに高みを目指すべく、広聴・広報・PR の機能が、経営にとって、さらには、事業成長や変革にも必要不可欠なものという地位を築いていければ、と思います。本年も、当協会は「社会をつなぎ、健全な価値観を形成し、継続的に信頼関係を築く」存在として、会員の皆さまとともに歩んでまいります。皆さまのますますのご健勝とご活躍、そして本年が実り多き一年となることを心より祈念し、新年のご挨拶とさせていただきます。