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事業主体:味の素冷凍食品株式会社
エントリー会社:株式会社本田事務所/株式会社マテリアル
応募カテゴリー:マーケティング・コミュニケーション


ある主婦のツイートをきっかけに「冷凍餃子は手抜きなのか」という論争がわき起こった。手“間”を抜いてできた時間を有意義に過ごしてほしいという味の素冷凍食品株式会社の想いは、愛用者はもちろん、多くの人から共感を得た。

約44万人が共感した冷凍食品は手“間”抜き

2020年8月、ある主婦の方がツイートを投稿された。夕食を作るのが辛く、冷凍餃子を出したところ、旦那様が「手抜きだよ。これは冷凍っていうの」と言ったというものだ。
これに味の素冷凍食品株式会社は即座に反応。公式ツイッターで「冷凍餃子を使うことは、手抜きではなく、手“間”抜きですよ」と投稿した。
冷凍食品を使用することで生まれた時間を、子どもと向き合うなど、有意義に使ってほしいという想いを込めたこの一連の投稿は、約44万いいね!がつく大きな反響となり、「冷凍餃子」がツイッタートレンド入りするまでとなった。キー局やネットメディアでも大きく報道され、いわゆる「手間抜き論争」を巻き起こした。

手間を可視化したアンサー動画でモーメントを維持

さらに味の素冷凍食品株式会社は、コロナ禍の制限期間にもかかわらず、わずか1ヵ月で、自社工場での丁寧な製造工程を伝えるハイクオリティな動画を制作。10月上旬に、論争への「アンサー動画」としてプレスリリースとともに公開した。


動画では、家庭の台所に代わって、丁寧に手間をかけて冷凍餃子が作られていることを紹介した。SNSの論争に主体的に関与して世論を起こし、その流れを企業としての姿勢表明とブランドアクティベーションにつなげた3ヵ月のスピーディな展開は、日本に根強く残る「手作り信仰」への社会的なパーセプションを変容させ、また同社のビジネスにも貢献した。


Voice from STAFF

株式会社本田事務所 森本進一

PRを通じて、「料理は手間をかけるべき」という社会的なステレオタイプを見直す議論を生み出し、前向きに活用いただけるよう、冷凍餃子の使用を肯定することで売上への寄与を図ることができた。