ゴールド

事業主体:株式会社講談社
エントリー会社:株式会社電通
応募部門:マーケティング・コミュニケーション部門


子どもの理科離れや環境への意識の低下という課題に対し、 講談社の生きもの図鑑コンテンツを“生きものになれる体験”へとアップデート。 PR視点を生かした体験型エデュテイメントの構築により、半年間で20万人超が来場。世界から巡回展の依頼が舞い込んでいる。

子どもの「理科離れ」や「環境志向の成長阻害」を解決せよ

OECD調査によると、「理科が好き」な日本の子どもは約6割と世界で最低レベルにある。内閣府の調査では「地球環境に対する関心がある」子どもは4人に1人。 児童書の出版により子どもの好奇心育成に貢献してきた講談社により開発された『動く図鑑MOVE』の情報資産を活かして、子どもが生きものに関心を持つための“生きもの図鑑のアップデート”に挑戦する。

生態系に入りこみ生きものの視点を獲得する “体験型エデュテイメント”

カギは、楽しみながら学習する「Edutainment(Education × Entertainment)」の概念だ。 実際に生きものになりきって五感で体験することで、「生きものの特徴的な形や習性は、環境に適応して獲得してきた個性だ」と楽しみながら学習することを狙った。例えば、「ダンゴムシになって丸くなってみる」と、外敵から身を守るため、体を盾にする行動であることがわかり、「バシリスクになって水上を走る」と、熱帯雨林の中で外敵から早く逃げられることがわかるのである。

大きな反響と世界展開

日本科学未来館で本企画の教育的意義に賛同を得て、半年間もの長期開催を果たした同展は、来場者20万人超、メディア露出3,022件、SNSでの言及は23,779件と大きな反響を得た。 来場者アンケートでは、92%以上が「生きものの多様性や人間との関係性についても関心が高まった」と回答。家族で来場するのはもちろん、幼稚園の遠足や学校の課外授業などの団体来場につながり、理科教育に貢献した。
本企画の教育的意義と集客力の両面が国内外から高く評価され、すでに大阪府ひらかたパークで巡回展を行ったほか、海外からも多くの巡回展開催の依頼が舞い込んでおり、この教育フレームの世界展開が求められている。12月28日より台湾にて初の海外巡回展を100日間の長期開催にて行ったほか、現在その他アジア諸国での巡回展に関しても商談が進んでいる。

文・(株)電通 深澤美奈


Voice from STAFF

(株)電通 嶋野裕介

ARでもVRでもなく、生きものになるという体験から学ぶ、 新しい教育フレームが世界に広がっていくことを肌で感じることができました。この取り組みをPRとして高く評価いただけましたことに感謝いたします。