シルバー

事業主体:資生堂ジャパン株式会社
エントリー会社:株式会社電通/株式会社電通パブリックリレーションズ
応募カテゴリー:マーケティング・コミュニケーション


資生堂は2018年、「ストレス臭」という新たなニオイを特定。19年春にストレス臭に対応する新製品が登場するまでの間、その認知を拡大することで日本の制汗剤市場における「ストレス臭市場」の開拓をめざしたコミュニケーションを行った。

日常に潜むニオイ ストレス臭の発見

長年、基礎研究を重視してきた資生堂は、1999年の「加齢臭」の発見に続き、2018年10月にはストレスや緊張下で発生する「ストレス臭」を発見、その成分の特定に成功した。そして、ストレス臭を包み込んで嫌なニオイを目立たなくする「STアンセンティッド技術」を開発し、19年2月に発売する「エージーデオ 24」シリーズの新製品に応用させた。日本の制汗剤市場は毎年多様な汗・ニオイケア商品が登場するなど、すでにコモディティ化していたが、季節に関係なく、1年を通して感じるストレス臭のケア商品をエージーデオ24に取り入れることで、19年春夏期の制汗剤市場において、新たな市場の開拓をめざした。

ストレス臭市場の開拓へ向けた
コミュニケーション設計

18年10月にストレス臭の存在を発表してから新製品が発売される翌年2月までの約5ヵ月間に、ストレス臭自体の認知度を上げていく必要があった。そこで、広告と連動し「ストレスってニオうんだ」というコアメッセージをすべてのコミュニケーションの中心に置きながら、「ストレス臭発見に関するセミナー」「調査PR」「メディアプロモート」「新製品発表会」など、さまざまな施策を行うことで、ストレス臭の話題の最大化を狙った。

SNSを意識して進めた攻守のブランドPR

これらの施策が功を奏し、ストレス臭はSNS上で大きな話題となっていった。その反面、「ストレス」や「ニオイ」といった繊細な要素が含まれる案件であったことから、SNSなどで語られる際の文脈は常に留意されていた。攻守でのブランドPRマネージを実施するように心がけながら運用した。


Voice from STAFF

株式会社電通パブリックリレーションズ
第3プランニング&コンサルティング局 今西瑠璃子

「ストレス臭」という新たなニオイのPRであったため、「どうしたら最短期間でストレス臭が話題になるか」を常に考える日々でした。みなさんに、「ストレス臭」という言葉に日常生活の中で触れていただけていたら嬉しいです。