2015年 広報・PR業界実態調査報告書

「日本のPR市場」を初めて推計、2014 年度は4,351億円。
~「PR業売上」は推計948 億円(前回から5.1ポイント増)~

PR業部会ではこのほど、PR業に関する実態調査を実施しました。本調査は2007年から隔年で実施しているもので通算5回目の調査となります。
また、今年はPR業各社の実施業務に限らずに、広く実施されているPR業務全般について、その業際的市場規模の推計・把握に初めて取り組みました。これらを受けて、「日本のPR市場」と「PR業売上」という2つの市場規模についてお知らせいたします。

1.「日本のPR市場」について=推計市場規模:4,351億円

業際的に広義のPR市場をとらえるために、PR会社以外の業種/領域でPR業務を提供している対象業種を特定し、それぞれの業界/領域で提供されているPR業務の売上高を独自に算出いたしました。算出されたそれぞれの売上高を「PR業売上」の推計値に加算し、新たに「日本のPR市場」として推計いたしました。
「日本のPR市場」は、推計4,351億円となっています。
今回、PR業務の売上高を算出した対象業種/領域は次の通りです。
イベント業界/WEB業界/出版業界(雑誌編集タイアップ領域)/リスクコンサルティング業界/広告代理店業界(行政広報領域)

2.「PR業売上」について=推計市場規模:948億円

当協会加盟155社、非加盟のPR会社48社、計203社を対象に「2015年PR業実態調査」を実施し、72社から回答が得られました。
各社の2014年度売上高に基づき未回答分も含めたPR業全体の売上高は推計948億円で、前回調査(2012年度)に比べて47 億円の増加(+5.1ポイント)となりました。

「日本のPR市場」推計および「2015年PR業実態調査」の概要は次の通りです。

■1.「日本のPR市場」推計調査について
  • 調査主体
     公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会
  • 協力
     株式会社野村総合研究所
     株式会社電通パブリックリレーションズ
     株式会社電通
     株式会社博報堂
  • 作業期間
     2014年12月~2015年3月
  • PR業務売上高の算出方法
    イベント業界/WEB業界/出版業界(雑誌編集タイアップ領域)/リスクコンサルティング業界/広告代理店業界(行政広告領域)について、それぞれの業界団体ならびに大手企業へのヒアリングを実施。公開情報の分析と合わせて各市場において提供されているPR業務の売上高を算出し、当協会が実施しているPR業実態調査に基づく「PR業売上」の推計値に加算し積算することで、「日本のPR市場」の総売上高を推計した。
    使用参考データ:経済産業省経済産業政策局監修のイベント業界データ/ミック経済研究所発行「ネット広告&Webインテグレーション市場の現状と展望」/電通「日本の広告費」など。

<日本のPR市場推計結果>

日本のPR市場

4,351億円

構成比
PR業売上 948億円 21.8%
イベント(におけるPR業務) 924億円 21.2%
WEB(におけるPR業務) 444億円 10.2%
出版(雑誌編集タイアップ領域) 1,193億円 27.4%
リスクコンサルティング(におけるPR業務) 24億円 0.6%
広告代理店(行政広報) 818億円 18.8%

 

■ 2.2015年PR業実態調査について
  • 調査対象
      公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会の会員企業155社、非会員企業48社、
      計203社
  • 調査方法
      郵送法
  • 調査実施時期
      2015年2月9日~2月27日
  • 回収数
      72社(回収率35.5%)
  • 調査実施機関
      株式会社マーシュ
  • PR業の推計売上高
      PR業全体の売上高:948億円
      前回調査時点の901億円に比べて約47億円の増加、105.2%の伸びとなっている。
  • 調査結果のハイライト
    ・PR専業社の平均従業員数は42.1人※(前回は36.6人)
      ※42.1人は相加平均、中央値では15.5人
    ・従業員の男女構成比は45:55。前回同様、女性進出が目立っている
    ・取扱い業務で増加傾向にあるのは「ブランディング」(+14ポイント)「マーケティングコンサルティング」(+6ポイント)
    ・一方、「リテナーでのPRコンサルティング」「記者発表会の実施・運営」「情報収集」「モニター・クリッピング」などは減少傾向
    ・今後ニーズが増加する業務は「マーケティングコンサルティング」「オウンドメディア・ソーシャルメディアの企画・運営」「危機管理広報」がトップ3
    ・今回調査からの新規項目「動画の制作・プロモーション」も35%が増加傾向にあると回答
    ・業務上の課題は「人材育成・確保」(79%)、「新しいPR手法の開発」(68%)が上位に日

 

※ご参考:「日本のPR市場」推計に至った経緯について

ネット社会の急速な進展とともに、PRを取り巻く環境、とりわけメディア状況が大きく様変わりし、日々情報に接触する人々のメディアとのかかわり方や価値観も大きく変化を続けています。
このような社会の変化とともに、PR(パブリックリレーションズ)の役割や機能が見直され、PRが本来、目指している<社会とのよりよい関係づくり>がますます活発化し、企業活動や市民生活のあらゆる場面で、PR活動が展開されています。

もはやPR会社だけの仕事とは言えないPR活動が、実際にどれだけの広がりを見せているのでしょうか。その広がりを説明する上で不可欠なのは、PR市場の全体像を把握するための市場規模データです。しかし実際には、PR活動がさまざまなプレーヤーによって業界を越えて実施・展開されているために、PR市場全体の把握は容易ではなく適切なデータが存在していないのが実情です。
このような背景から、当協会はPR市場規模の推計作業に着手いたしました。

推計に際しては、<PR=広報><PR=パブリシティ>というように、PRの意味や領域を狭くとらえるのではなく、PR本来の<社会とのよりよい関係づくり>の観点から広義にとらえました。そこで広くPR業務を実施していると思われる業界・領域を特定し、それぞれのPR業務売上高を算出し、それらを合算することで市場規模を推計把握する作業に取り組みました。

初めての取り組みとなった今年は、PR業以外でPR業務が提供されている業界・領域として着目したのは、<イベント業><WEB業><出版業の雑誌編集タイアップ><リスクコンサルティング業><行政の広告>の5業界(領域)です。これら以外にもPR業務を提供している業界は数多く存在しているものと思われますが、まずは比較的数値を算出しやすい、これらの業界に注目し算出作業に着手しました。

当協会としては、変貌し発展を続ける現代社会にあって、PRが今後もますますその役割が注目され活動が活発化することで、PR業界全体が健全に発展していくことを願っています。
今回の市場推計は、決して十分なものではないかもしれませんが、将来にわたってPRが発展していく過程で、今後もさらなる精緻な推計に取り組むべく、研鑽、努力していく所存です。

 

なお、調査結果の詳細は、添付いたしました「2015年 広報・PR業 実態調査 報告書(pdf:779KB)」をご参照ください。

ニュースリリース(PDF)NewsRelease_PRSJ_20150528.pdf(498KB)

 

 

このページの先頭へ