会員制度改革について

公益社団法人 日本パブリックリレーションズ協会
理事 金野祥治

 

今回は、現在進めている会員制度改革(会員種別検討特別委員会)の進捗についてお話をしたいと思います。
先ず、特別委員会設置の背景ですが、現行の会員制度(平成22年に制定)が協会を取り巻く環境や多様化する会員ニーズに応えきれていないのではないかという懸念と会員種別は組織の根幹に関わる重要事項であることから、様々な立場、幅広い見地からの議論、検討が必要であるとの課題認識により、昨年の10月理事会で特別委員会の設置が承認されたものです。同特別委員会は現在まで7回開催されており、その間に理事会や各部会から寄せられた意見を反映し、修正を加えた最終答申案を現在、作成しているところです。特別委員会の業務は理事会への答申案作成までですが、理事会で承認されれば、本年5月の通常総会に議案として提出、承認後、2019年4月から新制度の運用開始となります。
今回の会員制度改革では、PRプランナー資格取得者をはじめとするPRパーソンが、個人としても協会活動に参加できるよう、入会しやすい制度設計をめざしました。今後、協会活動を活発化していくためには、法人だけでなく個人でも気軽に協会活動に参加できる環境を整えていかなければなりません。法人と個人の両輪による協会運営を基本とすることで、事業活動の活性化と組織基盤の強化を図っていきたいと思います。

今回の制度改革の目的をまとめると次のようになります。
●今後の協会活動の発展をめざし、時代に即した会員制度であること
●PRプランナーをはじめとするPRパーソンの裾野拡大を受け、個人でも入会しやすい会員制度であること
●法人会員と個人会員の両輪による協会運営を基本とし、組織強化と事業活動の活性化が実現できる会員制度であること。
●シンプルでわかりやすい会員制度であること。

今回の答申では、正会員、個人会員、個人准会員の3種別を基本とすることにいたしました。3種別とした背景には、協会活動における権利やメリットを3つの区分に整理したことによります。それが次の3つです。
●受益権 … 講座・セミナー参加、書籍購入時の割引特典を受ける権利
●参画権 … 上記に加え、委員会や部会幹事会などへ参加する権利
●議決権 … 上記に加え、総会での議決権を行使する権利
受益権のみでメリット享受型の会員資格が個人准会員、受益権、参画権を持ち協会活動に積極的に参加する個人のための会員資格が個人会員、そして3つの権利をすべて持つ会員資格が正会員で、公益法人関連法が定める法人(当協会)を構成する社員となります。
皆さまの関心が高い年会費についてもこの制度改革の趣旨を踏まえ、正会員は15万円、個人会員は1万円、個人准会員は5千円としました。最近は、各種の事業活動が好調なため収入に占める会費の割合が減少しつつあることは事実ですが、会費収入は協会経営の安定化に欠かせないものであり、この点には十分注意をして会費を設定いたしました。

また、特別委員会での議論や理事会、各部会から寄せられた意見を踏まえ、現行の会員制度から新たな会員制度への移行に際しては、既存の会員にとって不利益変更にならないよう最大限に配慮していきたいと思います。現行の法人登録会員や賛助企業についても同様です。移行によって、退会者や不利益を被る会員が増加することの無いよう、細部の詰めと関係者への丁寧な説明が不可欠であることは言うまでもありません。

現時点では、最終答申案を作成している途上であり、内容が変更される可能性もありますので、これ以上の説明や個別の案件について詳らかに申しあげることは出来ませんが、議論が順調に進み、理事会の承認を受ければ、内閣府との調整後、総会に議案として付議されることになります。

繰り返しになりますが、今回の制度改革では協会活動における個人の参画を強く促しています。特に、PRプランナー資格は取ったものの協会との接点が少ない方々や異動等でPR業務との接点が無くなったものの今後もスキルの維持やブラッシュアップをしたい方々、地方にいるため協会活動との接点が余り無い方々、学生等、個人に対する幅広い受け皿を用意することで協会活動の活性化と組織の強化をめざしていきたいと思います。

法人と個人、PR業と一般企業、ベテランと新人等、多くの関係者が有機的に結びつくことで新たな価値が生まれます。私自身も協会との接点を持ったことで多くの出会いや学びがありました。

制度や組織は多くの人にもまれ手を加えていくことで素晴らしいものに生まれ変わっていきます。今回の制度改革もベストは尽くしましたが、完璧ではありません。特別委員会で議論を深める中、会員制度だけでは解決できない組織の問題や委員会活動の改善も並行して進める必要があることを痛感いたしました。この点については、次期執行部の皆さまに解決を託したいと思います。
6年間お世話になり、ありがとうございました。

 

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